白猫のメモ帳

C#とかJavaとかJavaScriptとかHTMLとか機械学習とか。

Web3の時代は来るんですか?

こんにちは。

年が明けたと思って油断してたらもうこんな時期です。
立春も過ぎたので暦の上では春ですね。雪とか降ってますが。

さて、最近なんとなくWeb3ってよく聞くようになってきた気がします。
もちろん随分前から話題にはなっていましたが、もう少し一般の領域にワードが広まってきたとかそんなイメージです。
本当に広まっていくのか、この壁を超えずに静かに消えていくのか…さて、どうなのでしょう。

Web3とはなんでしょう

とりあえずWikipediaから引用してみたいと思います。

Web3(ウェブスリー)とは、次世代のワールド・ワイド・ウェブとして提唱されている概念である。分散化・ブロックチェーントークンベース経済などの要素が取り入れられており、一部の技術者やジャーナリストは、「ビッグ・テック」と呼ばれる大手IT企業にデータやコンテンツが集中しているとされるWeb 2.0とこれを対比させている。「Web3」という用語は、2014年にイーサリアムの共同設立者であるギャビン・ウッドによって作られ、2021年に暗号通貨愛好家や大手IT企業、およびベンチャーキャピタルなどから関心を集めた。Web 3.0とも呼ばれる。

つまり、Web3は概念であり、分散化のアイデアであり、Web 2.0と対比したものであるということですね。

Web 1.0は、静的ウェブページで構成されるウェブサイトが大多数を占め、ユーザーのほとんどがコンテンツの生産者ではなく消費者であった1991年から2004年頃までの期間を指す。Web 2.0は、「プラットフォームとしてのウェブ」という構想に基づき、フォーラムやソーシャルメディア、ネットワーキングサービス、ブログ、およびウィキなどのサービスにアップロードされたユーザー生成コンテンツを中心としたものである。

ともあります。
情報の閲覧が中心で単方向型のWeb 1.0、互いに情報をやり取りする双方向型のWeb 2.0、そしてそれに続くWeb3という図式のようです。

引用にもある通り、一部のテック企業に権力が集約し、データやコンテンツを寡占していることに課題がある。
これをブロックチェーンなどの技術を使って中央政権型から脱し、分散化されたオープンな世界を目指そう。というのがざっくりとした考えでしょうか。
(それがWeb1.0Web2.0の延長線上にあるかというとなんだか違うような気もしますが、まぁそれは置いておくとして)

何をしたいですか

世の中には情報がたくさん溢れているので、私の稚拙な言葉でブロックチェーンの仕組みなどをここで説明するつもりはないですが、すごーく噛み砕いてしまえば、中央政権を経由することなくユーザとユーザが直接やりとりをする場合の改ざんを防ぐ仕組みと言って良さそうです。

つまり個人間のやり取りであるにも関わらず、そこには第三者のチェックが必ず入り、安全が保証されるということです。素晴らしいですね。

例えば仮想通貨を考えてみます。
仮想通貨の所有権が誰かから誰かに移ることはブロックチェーンによって保証されます。
つまり借りた貸しただ払っただ払ってないだというトラブルとは無縁になります。

ではその通貨はずっと通貨のままやりとりされるのでしょうか?
私たちはモノやコトをお金で買います。お金でお金を買うことはしないでしょう。(投資とかは別として)

そうすると仮想通貨と交換したモノやコトが正しいという保証はブロックチェーンによってされるのでしょうか。
されるとしたらそれはきっとデジタルな物だけな気がします。
例えば円と仮想通貨を交換する場合、それを保証するのはやっぱり取引所という中央政権なのではないでしょうか。

結局はブロックチェーンの世界とそれ以外の世界との保証はブロックチェーン自体ではできなそうです。

自由をどこまで求めますか

確かに私たちはGoogleで検索をし、Amazonで買い物をしています。
プラットフォーマーに振り回されているといえば確かにそうなのかもしれません。

でもそれは結局我々のニーズから生まれているわけです。
自分でURLを直接入力したり、ひたすら関連するリンクを辿ってWebをさまようのは嫌ですし、買いたい物別に各会社のECサイトで全部別々にネットショッピングをするのもきっととても大変です。

全部自分たちで約束事を決めて、全部自分たちで保証しましょう。
何かあったとしても悪いのは自分だからしょうがないよね。…とはならない気がします。
(通帳なくしても銀行に行けばなんとかしてくれると大抵の人は思っているはず)

もちろん別にそういうことがしたい人はすればいいとは思いますが、結局Web3を誰でも簡単に使えるためのプラットフォーマーが現れて、大体数の人はそれを利用するんじゃないでしょうか。
それはWeb2.0の次の時代かというとなんだか違うような気がしてならないです。

Web3の時代は来るんですか

正直わからないですが、もし来るのであればこういうことなんじゃないかなという個人的な見解です。

Web3じゃなくて良くない?がWeb3で良くない?になる

正直今はまだWeb3じゃなくても作れるものをわざわざWeb3で作るメリットはないと思います。
作るのも難しいし、掛かるコストも大きいです。
いわゆるバズワードとして偉い人を動かすパワーがあったり、話題性を生む程度のものです。

PCが世の中に普及してきた頃、ワープロは生き残るかみたいな話がありました。
当時はワープロだけで事足りる人はわざわざPCを買わないし、共存すると思われていたようです。
しかし現状、ワープロはほとんど生き残っていません。PCで良くない?となってしまったからでしょう。

同じようにWeb3で作れるものは全部Web3にすればいいじゃないという世の中になったなら、きっと普及していくんじゃないかなと思います。
でもそれはいまWeb3と呼んでいる技術のことであって、思想自体は置き去りになる気がしてならないです。

Web3で完成された世界が一般的になる

先に述べたようにブロックチェーンもNFTも世界の境目に対してとても貧弱です。
その閉じた世界においていかに信頼性があっても、一歩閉じた世界から足を踏み出せば意味をなさないし、何らかの形で世界がつながったとしてもその境目は強力な脆弱性になり得るわけです。

そうなるともう一番いいのは外に出ないことです。
すべてブロックチェーンのルールでコントロールできる世界にいれば、そこにおいては最強だからです。
おそらくこの考えがあるからこそ、本来的にはWeb3とは全く関係のないメタバースが常に一緒にいるのかと思います。
メタバースという閉じた世界で部分的にも生きていけるなら、そこではきっとブロックチェーンの信頼性やNFTの唯一性はとても価値を持つのでしょう。

まとまらない

あんまり肯定感のある感じにならなかったですね。
正直Web3にそんなに詳しいわけでもないです。
でも、今のところ私にはWeb3の時代がくるようには思えていないです。

理想を掲げる人たちはとてもアクティブだけど、世の中の大多数の人は自由さより利便性を求めるものだと思うのです。
いや、利便性を求めるというよりは面倒さを嫌うでしょうか。面倒なことはしたがらない。
そうなるとやっぱりWeb3の考え方が世の中のスタンダードになるかというと…うーん。

まぁでも未来予想なんてそんなにうまくいくものでもないです。
ある日突然ゲームチェンジャーが現れたってなんの不思議でもないとは思います。
振り回されず、期待しすぎず、でも変に斜に構えすぎずに世の中に向き合っていきたいものです。