白猫のメモ帳

C#とかJavaとかJavaScriptとかHTMLとか機械学習とか。

成功のグラデーション

こんにちは。
選挙行きましたか。私は最近はもっぱら期日前投票派です。

さて、仕事で振り返りをしていると、「今回は成功した」「今回はうまくいかなかった」みたいな話をよく聞きます。
でもなんかこの0か1かみたいな評価ってちょっと違和感があって、せっかくなので考えをまとめてみようと思います。

仕事の成功をギャンブルにしない

仕事をしていると、完璧に100%の成功を収め続けるなんてことは実際にはそうそうありません。仕事の抽象度が上がってくるとなおさらです。
成功を0か1かとした場合にどうなるかというと、いわゆるギャンブル的な状態になります。
うまくいけば良いのですが、うまくいかないまま進めているとかなりストレスになるし、忙しさも成果も安定しません。

「成功すれば100%の効果ですが、成功するかはわかりません」よりは「今回は80%の効果でも十分と判断したので、確実にこれを成功させます」と言ってくれたほうが安心感がありますし、「今回は10個の課題のうち5個をターゲットにして、残りは次回に回します」と最初に認識をそろえておけば、「あれ、この課題って対応しなくていいんだっけ…」と途中で不安になるといったこともなくなりますよね。

コントロールできていることが大事

この違いは何なのかというと、責任を持つ範囲においていかに「コントールできている状態」になっているかという話なのではないかと私は思っています。
「安心して仕事を進められる」ためには、「このまま想定外のことがなければうまくいく」という状態を維持できている必要があります。

不測の事態が起こってもだいたい何とかしてくれる人はとても信頼されますが、こういう人は目的を正しく認識し、想定外をすかさずコントロールして、成功する状態をキープし続ける能力が高いのではないかと思います。
(逆に中途半端に成功させるよりもちゃんと失敗させたほうがいい場合というのもあったりするのですが…ここでは置いておいて)

さてではそのために何をしなくてはならないかというと、目的に対する全体感の把握と構造化です。
構造化の方法はグルーピングとか階層とか時系列とか様々あるとは思います。
例えば、「今回のプロジェクトの目的は大きく3つある」とか「今回の取り組みにはフェーズが5段階ある」とかそんな感じですね。

抽象的な課題に関しては、最初のこの全体を見通して計画を立てること自体が難しいことは間違いありません。
最初から分かればそれに越したことはないですが、わりとこねくり回してだんだんと輪郭が見えてくるということもあるので、取り組もうとしている事柄の構造が見えていない時には「とりあえずやってみよう」以外の選択肢として持っておきたいところです。

不確実な時代だからこそ

VUCAの時代になり、そしてAIの進化によって不確実要素はどんどんと増えてきました。
ある日突然びっくりするようなゲームチェンジャーが現れたりと、綿密に戦略や計画を立てるだけではうまくいかないことも多いことは確かです。
でも、全体感を見通して計画を立てることでうまくいくこともまだまだたくさんあります。それをひとまとめに「先のことを考えてもしょうがない」としてしまうのはもったいないです。

どうしても不確実なことがあるからこそ、全体感をつかんで構造化することで、その境目や関係性を明らかにすることに価値があると思います。
「ここまでは計画的にやれる」「ここから先は不確実だから柔軟に対応する」みたいな線引きができると、チームや組織全体の安心感も違ってきそうですよね。

ということで

全体を見通して構造化し、大きな塊ではなく細かな目的や課題に分解して、不確実なものを不確実だと認識する。
そして、成功を白黒で判断するんじゃなくて、グラデーションとして捉えてうまくコントロールし続ける。

そんな意識が安定して成果を出せるポイントなんじゃないかなと最近考えていましたっていうお話でした。
不確実なところにどう挑戦、冒険するかっていう話もまた書きたいですね。

それでは。